エピローグ 僕も描くよ・・・


「おはようございます!」
俺は久しぶりに、郵便局に顔を出した。
「おはよう。足はどう?」
「今日、ギブス取ってきた所です。いろいろとお世話かけました。」
「俺達社員の仕事をいつも手伝ってくれてたんだから。気にしないでいいよ。」
「・・・あれ?田中さんは?また遅刻?」
「もう配達に行ったよ。恐いくらい真面目だけど、本当にあいつなのか疑いたくなるよ。」


俺は、明日から復帰すると伝え、まだ陽射しの強い外へと出た。
今日、由梨からの手紙が届いた。


『お元気してますか?私は相変わらず元気です。
 手紙が遅くなって、ごめんなさい。ちょっとバタバタしちゃって。
 え〜と、何から書こうかな・・・。
 あ、昨日、友達に話してきました。昔の事。
 そうしたら、えらかったねって、抱きつかれたり泣いてくれたりしてくれました。
 いい友達だなーって、改めて思いました。
 それからですね。今日、アルバイトの面接に行ってきます。
 初めてだから、今からドキドキです。何て話せばいいのかな〜。
 ・・・えっと、今はそんな感じです。
 直也さんは今何してますか?あ、足はどうですか?
 また、すぐに会えたらいいですね★
 それでは、由梨でした。』


「頑張っているんだね。」
俺は手紙を閉じた。
実は、今度は俺が向こうに行ってみたいとも思っていた。
旅の途中に寄ったって、言い訳しながら。
「さ、明日からまた頑張らないとな。」


俺は、空を見上げた。
そこには、あの時と変わらぬ大きな太陽が、俺達を照らし続けていた・・・。



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